質店で買取ってもらうメリットとデメリット

街の質屋からブランドショップのような質屋まで様々。以前に比べて入りやすいので、買取店舗を探す際には検討先の一つとして考えてもいいだろう。

一般モデルなら即日買取、さらに質預けも選べる

質店は、様々なブランド品の販売も行っている。それらの商品は買取によって仕入れられた商品が多いが、腕時計の多くはロレックスやオメガなどの有名ブランドどころの人気モデルが中心。もちろん、一部はフランクミュラーも取り扱っている。そのラインナップからもわかるように、パテックフィリップやランゲアンドゾーネなどの高級ブランドの時計やアンティークモデルの買取は行っていないケースが多い。

また、質屋唯一の特徴として「質預け」がある。これは、品物を預けてお金を借りるというシステム。急に現金が必要になったが、どうしてもその品物を売却したくないというときに利用される。買取と同様に品物は査定され、評価金額またはその一部を借りることができる。返金は利息分を加えた金額となり、交換するように品物が返却される。もちろん腕時計も対象だ。

即金で売却可能

ロレックスのエクスプローラー1のように有名かつ人気があり、すぐに鑑定が済みそうなモデルならば、買取のスピードは早い。そのため、すぐにでも現金を用意したい際には利便性が高いといえる。

また、大手の時計専門店などとは異なり、個人経営の店舗が多いのが質店の特徴のひとつ。そのため経費や広告費などが大きくなく、それらが買取査定に影響することが少ない。よって、時計専門店よりも高額査定になるケースもある。

日常の身近にある安心感

質屋の始まりは鎌倉時代といわれるほど歴史が深く、庶民に身近なものとされてきた。その証拠に、大きな繁華街ならその存在を確認できるのではないだろうか。そのイメージから多少の入りづらさも指摘されるが、大都市圏の質店は改装などを行い、現在では、女性ひとりでも利用しやすいようにしている店舗も多い。

質受けで売らずに融資も可能

質屋独自のシステムとして、腕時計と引き替えに現金を借りられる「質預け」というものがある。値打ちのあるものを担保にして貸付を受けるシステムで、例えば3ヵ月の間に貸付金と利息としての質料を返済することで、預けた物は返却される。ただしこの期間内に返済ができない場合は、いわゆる「質流れ」してしまうので注意しなければならない。

買取拒否のモデルあり

質店にもよるが、中古品、特にアンティークモデルは鑑定が難しいので買取を拒否される可能性が高い。また、買取してくれる場合であっても、手巻きデイトナのような珍しいモデルでは、その本来の価値がわからず価値を低く見積もられてしまうことも。これらは時計専門店に鑑定してもらうほうが得策だ。

査定の精度はまちまち

全国に3500店以上も存在するという質店は、その多くが個人経営である。組合内で情報を共有しているとみられるが、やはり新しいモデルや複雑時計、超高額高額などについては、正しい査定額を提示してくれるかは判断しにくいところ。実際、過去にロレックスやウブロなどのコピーモデルを、誤って買取ってしまったという事件があるという。